…今…


なんて言ったの…


「…ごめん…」


音楽室を出て行こうとする嵐の腕を思いっきり掴んだ。


「待って!!……何…いきなり…訳わかんないよ!」


嵐は私の顔を見ようともせず、黙ったままだ。


「なんで…私のこと嫌いになったの?嫌なとこあったら直すから!」


「………嫌なとこなんてない……」


「じゃあ、どうして?」

「………俺には…好きな奴がいる……だから…」


好きな…人…


「…高橋さん…?」


「違う…」


じゃあナツキって人?


「とにかく…お前とは付き合えない!」



嵐は私が掴んだ腕を振りほどいて音楽室から出て行った。