私はただの、幼なじみです。






楓と椿は、どうやって勉強しているんだろ?

後で椿に聞いてみよう。

きっと楓に聞いても、「特に何も」とか言うに決まってる。




憎たらしいやつだっ




「じゃあな。勉強しろよ」

「今日何回目よそれ!!もう聞きたくないっ」




両手で耳を塞ぐ私を見て、教室のドアの前に立つ楓は楽しそうだ。




「あ、おい」




教室に入ろうとした楓が振り向いた。

私が首をかしげると…

耳を塞いでいた手をとった。