楓は何も言わないけど、椿も私も、楓が影で努力してるのを知ってる。

でもやっぱり…




「世の中不公平だっー」




楓の背中に向かって叫んだ。

すると呆れたように振り向く楓。




「さっきから何なんだよ、お前」

「次のテスト絶対勝ってやる!!」

「や、だからなんなわけ…」




ため息をつく楓の横を走って通り抜けた。

そしてまた立ち止まって振り向く。