「さっさと帰るぞ。どうせ同じ場所だし」




何でいつもこう、命令口調なんだろ。

もっと優しく言ってくれてもいいのに…




そう思いながらも楓の後ろをついていくのは、安心感があるから…かな?




「楓はテストできたの?」

「もち。天才ですから」




表情を変えずにそう言う楓。

テスト期間もずっとギター弾いてたのに、なんでテストができたわけ?

なんか腹立つ…




「世の中不公平だよね」

「は?どこが」

「コレが」




そう言って私は楓を指差す。