椿がドアノブを回すと玄関の鍵は開いてた。 不用心だなー… そう思って中に入ると、ガーンッと私と椿の頭に音楽が響いた。 さっきより一層うるさい。 椿は両手で耳を塞いでいる。 「ちょっと音量下げて…て、何してんの?」 「わっ、ちょ、入ってくんなよ!!」 楓の部屋のドアを開けると、何故か楓がギターを弾いてた。 え、なんで? てか楓、ギターなんて持ってたっけ? それ以前に弾けんの? 楓は音楽を止めて、私たちを追い出そうとする。 「この時間俺の部屋に入ってくんなって言ってんだろっ」