「さぁ、何があったか話してごらん」

私は保健室のソファに座らされた

「えっと…」

これって言っていいのかな…

「じゃあ、先生が当ててもいい?」

「えっ!」

「矢沢先生がらみでしょ?」

嘘…

櫻田先生知ってるの?

私は櫻田先生とあまり話したことがないけど

私が矢沢先生のことが好きなことを知っているようだった

「先生知ってるの?」

「えぇ、知ってるわよ」

「なんで?どうして?」

櫻田先生は笑いながら言った

「神崎さんって顔に出やすいのよ」

「そっかぁ…」

「職員室でも有名だしね」

職員室でも有名って…

初めて聞いたよ…

「で何があったの?」

私は今まであったことを話した

「そうなんだ」

「授業ちゃんとやったて矢沢先生は葵のことを褒めてくれないし、葵のことを見てくれない…」

「そう…」

櫻田先生は少し考えてから言った

「私意外だったな」

「どういう意味?」

「うふふ、職員室でよく神崎さんの話を聞くのよ」

「葵の話?」

「そうよ。噂では明るく元気でいつも矢沢先生にくっついているって聞いててね、全然涙を流すような子なんて思ってなかったのよ」

「そうなんだ」

「神崎さん、負けちゃダメよ」

私は櫻田先生の言葉に勇気をもらった

「ありがと、先生」

「どういたしまして」

私は保健室を出た