一途な彼女と意地悪な彼の物語

その後、午前の部は終わり午後の部になった

私は午後の部は出る種目はなかった

正直言ってつまらなかった

けど、先生が出る代表リレーが楽しみだった

早く代表リレーにならないかなぁ

代表リレーは1番最後の種目

それにリレーは女子の1年から3年、男子の1年から3年という風に行われるので

先生が出るのは最後の最後だった

まだかなぁ…

つまんないなぁ…

体育委員の応援席にはしぃがいなかった

恭弥のところかな?

私はクラスの応援席に行った

「紗英ちゃんと千波知らない?」

私は同じクラスの松坂ミナ〔Matsuzaka Mina〕に聞いた

ミナとはクラスで挨拶や少し話をする程度

「紗英と千波?」

「うん」

「千波は確か部活対抗リレーでユニフォームから体操服に着替えるために更衣室に行ったよー。紗英は…あれっ?さっきまでそこで笹川君と一緒にいたけど…」

弘樹か…

「わかった、ありがとー」

私はまた応援席に戻った

『只今より、代表リレーを行います』

あっ!始まる!!

『始めは1年生の女子です』

リレーが始まった

早く先生走らないかなぁ

「葵!代表リレーに先生達も出るんだって?」

着替えを終えた千波が私の肩を叩きながら言う

「そうだよぉ」

「楽しみだね!」

「うん!!」

「じゃあ、ウチ行くね」

「バイバーイ!」

千波は応援席に戻って行った