「あたしが見た限りでは矢沢、他の奴には言ってなかったと思うよ」

紗英ちゃんが言う

「そうだよ、言ってないよ!」

しぃも言う

「自分にしか言わないって思ってればいいんじゃない?」

千波もしぃに続けて言った

「うん、ありがと」

「葵ってさ、普段超ポジティブなのにこういうときだけネガティブだよねぇ」

紗英ちゃんはまたケータイを取り出した

「それ、わかるぅ!」

「そう?葵、そんなとこある?」

「あるね、ある」

千波もまた宿題をし始めた

「そうかなぁ」

私は窓の外の夕日を見た