その日の放課後

「あのさぁ、今日さぁ」

私は頬杖をしながら言った

「何ー?」

相変わらずケータイをいじりながら言う紗英ちゃん

「どうかしたの?」

しぃはグラウンドにいる野球部を見ながら言った

「…」

千波は宿題をやっていて…

私の話なんて無視

「助ける。とか言われたんだよね…」

私の一言に3人は一斉に私を見た

「助けるっていつ?いつ言われたのよ!」

紗英ちゃんはいじっていたケータイをしまった

「キャー!すごい、すごーい!」

しぃは手を叩いて言った

「言われたって矢沢先生に?」

千波も一瞬、シャーペンを持つ手をとめた

「うん、プールのときに…」

「そういえば、葵がプール入る前に2人でなんか話してたっけ」

紗英ちゃん…見てたのか…

「意外!!」

「そんなこと言うんだ…あの人…」

3人は次々といろんなことを言う

「でもさ、でもさ」

私は3人の言葉を遮って言う

「先生は先生じゃん…」

「そうだね…」

千波は何が言いたいの?という顔をしながら言う

「だから、誰にでも言うのかなぁって思ってさ…葵以外の人にも言うのかなぁってさ」

3人は黙り込んだ