一途な彼女と意地悪な彼の物語

「ねえ、ちょっと頼んでいい?」

私は2人に聞いた

「何?」

2人は私の方を見た

私はポケットに入っている手紙を取り出した

「これ、先生に渡してくれない?」

「手紙?」

紗英ちゃんが私に聞いた

「うん。私、こんな顔だから誰だかわかんないと思っていますし。自分で行くとまた泣いちゃうかもしれないからさ…」

紗英ちゃんとしぃは少し戸惑ったようだったが

「わかった。ちゃんと渡すよ」

紗英ちゃんが言った

「ありがと…じゃあ、葵先に行くね」

私は2人に手を振り歩いて行った

体育館を出てすぐに涙が出た

自分の選択が正しかったかはわからない

けど、今更引き返すことなんてできない

私は少しその場にしゃがみ込んだ

自分がそうしたんだもん…

私は涙を拭きまた、立ち上がった

私は教室へと歩きだした

少し歩くといつも先生と一緒に歩いた廊下に差し掛かった

ここで先生と一緒に歩いたね…

くだらない話をしながら、先生の服の裾を引っ張りながら

思い出がいっぱい詰まっている

涙をこらえながら歩いていると