一途な彼女と意地悪な彼の物語

「じゃあ、ウチ。顧問の先生のところ、行ってくるね」

そう言い、千波は歩いて行った

「葵、行く?」

「うん…」

私は紗英ちゃんとしぃに手を引かれて先生がいる方へ行った

けれど、先生はバスケ部の部員に囲まれていた

「あちゃー。遅かったか」

「さすがにあの中には行けないね…」

紗英ちゃんとしぃが言った

「ねえ、葵誰だかわかる?」

私は聞いた

きっと、化粧全部落ちていると思う

「あたし達はわかるよ」

「化粧落ちちゃってるけどね…」

やっぱり…

「まっ、しょうがないか…」

私は諦めた

バスケ部がいる中にはさすがに入れないので待った

けれど、なかなか終わらない

そろそろ紗英ちゃんまでもがイライラしていた

「いつになったら終わるのよ」

私は決めた