「やめて…先生…先生…」

あの日のことを思い出してしまった

初めて先生と話した日を…

ハードル早いって褒めてもらったことを…

「神崎さん?大丈夫…?」

篠原先生が言ってきたけど、言葉を返す余裕なんて私にはない

「紗英ちゃん…紗英ちゃん…!」

涙が溢れてきた

「葵!?」

紗英ちゃんが私の声に気づいたのか私に駆け寄る

「先生…先生…」

「うん…矢沢?矢沢先生?」

「会い…たい…」

「うん、そうだね。会いたいね」

紗英ちゃんは私の背中を摩る

「神崎、大丈夫か?中川、保健室連れてってくれ」

小松先生が言った

「わかった。葵、歩ける?」

私は頷き、紗英ちゃんに手を引かれゆっくりと歩き出す

保健室に着き、私は空いてるベッドに横になった

そうすると、すぐに眠りに落ちた