ある日、私は気づいた

「先生、ピアス開いてるね」

先生の左耳にはひとつの穴が開いていた

「開いてねぇよ」

「開いてるよ」

「もう閉じた」

「開いてるってば!」

「閉じたかもしれない…」

私はピアスは開けていなかった

「葵も開けよっかなー」

「おい」

「ん?何?」

「開けるなよ」

「なんで?」

開けたいのに…

「高校生らしい格好をしろ」

「開けたい!葵、開ける!」

「開けるな」

私はなぜそんなにとめるのかわからなかった