一途な彼女と意地悪な彼の物語

「先生ー!」

「なんだよ」

「お誕生日おめでとう!」

先生は私の方をようやく振り向くと

「なんで知ってるんだよ」

あれ?

私に誕生日教えたこと、忘れちゃったの?

つい最近のことなのに…

「先生が言ってたんだよ?」

「いつだよ?」

「この間だよ?」

「この間っていつだよ」

「もー!忘れちゃったならいいよ…」

私は歩き出した

「何、拗ねてんだよ」

「拗ねてないもん」

私は下を向いて言った

「それを拗ねてるって言うんじゃねぇのかよ」

「…」

「拗ねてねぇでさっさと着替えてこい」

「…」

私は無視して更衣室へ向かった

最低だよ

先生…

なんで忘れちゃうんだよ

バカ…

バカ過ぎるよぉ