一途な彼女と意地悪な彼の物語

「先生、葵ね」

最近は毎日のように休み時間は矢沢先生のところに来てる

「原付の免許取ったんだぁ」

「原付の免許?」

勢いよく私の方を向いた先生

「うん!そうだよ。すごいでしょ?」

「いつ取ったんだよ」

「春休みー」

「お前、免許取れたのかよ」

バカにしたように言う

失礼だな!

バカ扱いして

「うん。免許証見せてあげよっか?」

「いや…いい。じゃあ、お前原付持ってんのかよ」

「うん。当たり前じゃん」

「買ったのか?」

「ううん、違うよ。昔ママが乗ってたやつもらったの」

「ふーん」

しばらく沈黙が続いた

「後ろ乗っけてあげよっか?」

「ふざけんな。原付で二ケツは無理だろ。それにお前まだ、1年経ってねぇだろ」

「うん…」

「お前何も知らねぇんだな」

「知ってるよ。忘れてただけだもん…」

「バカだ」

「バカじゃないよ」

「授業始めるから戻れ」

「うん」

私はおとなしく教室に戻った