一途な彼女と意地悪な彼の物語

「神崎さんって本当顔に出やすいね」

えっ?

授業が終わった後に古文の梅田英里〔Umeda Eri〕先生が話しかけてきた

「そうですかぁ?」

「うん。ご機嫌なとき、とっても笑顔だもん」

「そっかぁ」

顔…出やすいんだ…

「大好きな人に会いに行った後の授業だからだよねぇ」

紗英ちゃんが私の隣で言う

「あっ、矢沢先生だっけ?」

「「はっ!?」」

私と紗英ちゃんは声を揃えて言った

「なんで知ってるの?」

「やっぱ、葵超有名人じゃん」

「何時の間にかこんなに有名になったんだろ」

「神崎さん見てれば誰だってわかるよ」

横で笑っている紗英ちゃん

「でも、そっちの方が動きやすいからいっかぁ」

「神崎さんらしいね」

と言いながら微笑む梅田先生を見て私も笑った