pure love

残りの夏休みは、五人で遊んだり、もちろん渉くんと二人で会ったりしていた。


渉くんのバイトが休みの日もちろん、バイトの日も出勤前やバイト終わり、時間が取れる日は会いに来てくれる。


夏休みも終わりに近付いてきた、ある日。


今日も渉くんのバイト前に、私の住む寮の近くの公園で会っている。


「……はぁ」

「どうしたの?」


私はいまだドキドキするものの、大分、普通に話せるようになってきていた。


「バイト行きたくねぇ……」


渉くんはそう言うと私を抱きしめる。


抱きしめられた瞬間、私の心臓はうるさいくらいにドキドキする。


渉くんに聞こえるんじゃないかってくらいに。