pure love

「胡桃、聞いて……」


そう言いながら、渉くんは私を抱きしめていた腕を緩める。


そして、私の頬にそっと両手を添え、私の顔を上へ向ける。


「誰が似合わないって言った?周りの意見なんて関係ない。俺は胡桃が好きなんだ。それだけじゃダメか?」


渉くんは真剣な表情で私を見つめながら続ける。


「さっきだって……。いろんな男が胡桃を見ているし。それがすごく嫌で、すごくムカついた。
本当は……、陸にさえ胡桃の水着姿を見られるのが嫌なのに。誰にも胡桃のそんな姿を見せたくない。胡桃を独り占めしたい」


そう言いながら、渉くんは私の頬から両手を離し、顔を背ける。


その顔はすごく真っ赤になっていた。