pure love

えぇぇ!?

ちょっ、ちょっと待ってよ!

いくら慣れてきたとはいえ、いきなり二人きりなんて……

しかも、水着だよ!


今日はみんな一緒にいる。

だから、そんなに緊張する事もないだろう。


そう油断していた私の心臓は、さらに早く動き出す。





日焼け止めも塗り終え、三人が海へ行ってしまった今。


私と渉くんは無言のまま海を眺める。


「なぁ、胡桃?」

「何?」


声を掛ける渉くんに、私は海を見ながら返事をする。


正確には、渉くんの方を見れなかったんだけど。


華奢だけど、ほどよく筋肉のついている渉くんの身体。


そんな渉くんを直視するのが恥ずかしくて、渉くんの事を見る事が出来ない。