pure love

私達は空いている場所に、借りてきたパラソルを差してシートを敷く。


そして、私の隣では、若菜が繭花に日焼け止めを塗ってもらっていた。


「胡桃は塗らなくていいの?」

「えっ?あっ、うん……」


やっぱりこういうのって、渉くんに頼むべきだよね?


「俺……、塗ろうか?」

「う、うん。お願いします……」


私は顔が真っ赤になりながら頷く。


そして、羽織っていたラッシュガードを脱ぎ、渉くんに日焼け止めを塗ってもらう。


渉くんの手が私の背中に触れる。


渉くんの手が触れた所がすごく熱くなってくる。


私の心臓はドキドキト早くなる。


恥ずかしさのあまり、俯いていると


「胡桃、五十嵐!荷物番よろしくっ!!」


繭花がそう言い、若菜と陸くんの三人で海へ走って行ってしまった。