pure love

「あの二人……、どこでも人気だよね」


呆れている繭花の視線をたどると……


渉くんと陸くんは、知らない大人の綺麗な女の人達に囲まれている。


本当、やっぱりどこでもモテるよね。


渉くんと並んだ時、私なんかより、あの人達の方が絵になる。


そんな事は考えたくないけど、でも、そんな風に思ってしまう。


私は渉くんに腕を絡めている、綺麗でスタイルの良い女の人を見つめる。


本当に、渉くんの横にいるのが、私なんかでいいんだろうか……


私は目の前の光景を見ながら、不安になっていく。


「胡桃、大丈夫?」


若菜は心配そうに、私の顔を覗き込む。


“大丈夫”


そう言いたいけど……