pure love

そんな自分が嫌で私は俯いてしまう。


「胡桃?」


そんな私に、渉くんは優しく声を掛けてくれる。


ちゃんと伝えなきゃ……


「……二人会うの、まだ緊張するの。今だって……、すごくドキドキしてる。どうしていいのかわからなくなるの」


私は、自分の意見や気持ちをはっきり言うのが苦手。


緊張しすぎて、泣きそうになりながら、何とか伝える。


「胡桃……」


渉くんは右手で、そっと私の手を握る。


そして、左手で私の頬を包み、顔を上に向ける。


「よかった、嫌われてなくて……。俺だって、胡桃と一緒に居るとドキドキするよ」


渉くんは私の目を真っ直ぐ見つめる。


そして、私の手を握る渉くんの手に力が入り、少し渉くんの方へ引き寄せられ……