pure love

「……ダメか?母親も喜ぶと思うよ。『胡桃に会いたい』って、ずっと言ってるし」


えっ?

おばさん?


私はホッとした反面、自分の考えに恥ずかしくなる。


でも、渉くんと一緒にいる事に緊張しているのだけど。


私は、あれからキスもしてこない。


そして、何も先に進まない事が、正直ちょっと寂しく思う。


いざ、そんな事になっても恥ずかしいけど。


それに、きっとどうしたらいいのかわからず、パニックになるだろうけど。


「うん。渉くん家、行こう!おばさんに会うのも久しぶりだし、すごく楽しみ!!」


私の言葉を聞いて、渉くんは一瞬寂し気な顔をした気がしたが


「手、繋いでいい?」


と、笑顔で私に手を差し出す。


「う、うん」


恥ずかしくて俯きながら、そっと渉くんの手に触れる。


すると、渉くんはぎゅっと私の手を握った。