pure love

ある日のお昼休み――…


「今日の勉強会、私、パス。ごめんね」


繭花は、顔の前で手をパンッと合わせる。


そんな繭花に


「デート?いいよ。繭花も彼氏に会いたいもんね」


そう答える若菜。


それなら、残りの四人で勉強会をするのだろうと、私は思っていたのだが……


だけど、何か思い付いたのか、若菜の口から


「ねぇ、胡桃……。今日、五十嵐くんと二人で勉強したら?」


なんて言葉が出て来た。


えぇっ!?

二人きりとか無理だし。

そんなの、緊張して勉強どころじゃない!


「ちょっ……、何で!?若菜は?若菜はどうするの?私、渉くんと二人きりなんて緊張しちゃうよ!」


何とか二人きりを免れようと、若菜にお願いするつもりが


「若菜、偉い!もちろん若菜は、水沢と勉強するんだよね?」


繭花は「うん、うん」頷きながら、嬉しそうにしている。