pure love

帰り道――…


いつもの様に、私は寮まで送って貰っていた。


「公園寄ってかない?」

「うん」


高校生の時、いつも学校帰りに行っていた公園へ。


そして、いつもの様にベンチに座ると


「胡桃、はい。バレンタインのお返し……」


小さな可愛いラッピングがされた袋を渉くんは差し出した。


「えっ?」


渉くんのイメージと合わない、そのラッピングに私は少し驚いた。


だって、これ……


お店のラッピングとかじゃなくて、ラッピング用品コーナーとかに置いてそうな袋じゃない?


「ありがとう。開けていい?」

「あぁ……」


何故か照れている渉くん。


何でだろ?


私が袋を開け、中に入っているのを1つ取り出すと


「……クッキー?」


渉くんには申し訳ないけど、それは……


多分、花の形?


って感じのクッキーだった。