pure love

「そんな事ないよ。俺も楽しかったから。それに、胡桃がこんなに子供みたいにはしゃいでる所、初めて見た」


渉くんは、やっぱり優しい目をして私を見つめている。


「そんな胡桃が見れて、俺、嬉しいよ」


まっすぐ見つめられ、そんな事を言われた私は、すごく恥ずかしくなって


「あっ!もうすぐ頂上だよ!!」


渉くんから視線をそらし、また外の景色を見た。


そして、観覧車が頂上に到達した時――…





「胡桃?」

「何?……っん…」


振り向いた瞬間、渉くんの唇が私の唇に軽く触れた。


「胡桃……、大好きだよ」


唇が離れた時、渉くんはまっすぐ私を見つめ、そう言った。


「私も……、大好き」


言いながら、顔がすごく赤くなったのがわかったけど、ちょうど夕日に当たっている私。


赤くなってるの、ごまかせたかな?