pure love

あっ……、いたっ!


胡桃は、裏庭で小林らに囲まれていた。


俺は近付いて行き


「お前ら、いい加減にしろよ!」


胡桃を囲んでいるヤツらを睨む。


「い、五十嵐くん……」


小林は俺に気付き、怯えた表情になる。


「渉くん……、どうして?」


泣きそうな胡桃を見た瞬間、俺はますます苛立った。


「胡桃、大丈夫か?怪我はないか?ごめんな、来るのが遅くなって」


出来るだけ優しく、胡桃に声を掛ける。


俺の言葉に、胡桃は涙目で顔を横に振る。


俺はそんな胡桃の腕を引っ張り、そのまま出来るだけ優しく抱きしめる。