pure love

始業式が終わり、俺は陸と教室に向かう。


教室に入ると


「キャァー!!」


はぁ?何だよ。

煩いなー。


俺は周りの騒ぎを疎ましく思いながら、きょろきょろと教室の中を見渡す。


あっ、いた!

……えっ!?マジ?

今、目が合ったかも……


それだけの事だけど、俺はすごく嬉しい。


だけど、目が合ったと思ったのも束の間。


胡桃は友達であろう、女子達と話し始める。


やっぱり俺の事、気付いていないよな……

胡桃は俺の事を覚えていないのかな。


そう思ってはいたけど、その事実はやっぱりショックだ。


だけど、せっかく同じクラスになれたのだから、とりあえず今度話し掛けてみよう。


でも、緊張するな……


ドキドキしながら、俺は決められた席につく。