pure love

入学式も終わり、数週間が経つ。


俺は1年7組。

胡桃は1年3組。


はぁ……

クラスが違うと、こうも接点ないのかな。


そんな事を考えていると


「ねぇねぇ、五十嵐くん!お昼ご飯、一緒に食べようよぉ」

「今日、ヒマ?放課後、遊びに行こうよぉ!」


今は昼休み。


女子達が甘えた声で話し掛けてくる。


あぁ、煩い。


「……悪い」


面倒くさいと思いながら、適当に返事をしていると


「相変わらずモテモテだねぇ」


笑いながら陸が俺の所に来た。


「キャッ!!水沢くん!水沢くんも一緒に食べようよぉ」


陸が来た瞬間、女子達は、陸にも甘えた声で話し掛けている。


お前らは誰でもいいのかよ。


心の中で呆れていると


「ごめんねぇ。俺、渉に用事があるからまた今度ねぇ」


陸は笑顔で断っていた。


お前……、すごいよ。

俺には真似できねぇな。