pure love

右手の薬指に何か違和感を感じた。


「胡桃。目、開けていいよ」


私は目を開けると渉くんは満面の笑みで私を見ていた。


そして違和感を感じた右手に視線を移すと……


えっ?

ゆっ……、ゆびわ?


「こ、これ……」


私が驚いて固まる。


「今年、バイトあんまり出来なかったから、これしか用意できなくてさ。ごめんな……」


「ううん」と私は首を振る。


昨日、渉くん、何も言わなかったから、プレゼントは何もないのたまと思っていた。


だから、ただでさえ、プレゼントを貰えた事にびっくりなのに、指輪だなんて……


だって、好きな人からプレゼントされた指輪。


嬉しくないわけがない。