pure love

「えっ?」


私は振り返って渉くんを見た。


「じゃぁ、俺達、行ってくるわ」


そう言うと、陸くん達は教室を出て行った。


みんなが教室から出て行くのを見ていると、渉くんは立っている私を後ろからぎゅっと抱きしめる。


「えっ、どうしたの?」


急に抱きしめられた私の心臓は早くなる。


そんな私を気にする事なく


「疲れたから充電中」


渉くんは抱きしめる腕の力を強め、肩に顔を埋めながら言う。


じゅ、充電?


私がドキドキしていると、グラウンドから賑やかな声が聞こえくる。