pure love

三人ともモテるからな……


なんて思っていると


「逃げようにも逃げられなかったんだ。ごめんな」


渉くんはそっと私の頭に手を置く。


「ううん。謝らなくてもいいよ?」


女の子に囲まれているのを見るのは、そりゃぁ嫌だし、いい気はしないけど。


モテるし仕方がない。


みんなも必死なんだろう……


「さてとっ、後夜祭に行こうよ」


そう言うと繭花は席を立つ。


私も席を立ち、繭花達とグラウンドへ行こうとする。


「俺達、教室にいるわ」


だけど、渉くんはそう言いながら私の腕を掴む。