pure love

渉くんは抱きしめる腕の力を緩め


「今も小林らに何かされてるんじゃないのか?」


真剣な表情で私を見つめる。


「えっ……」


やっぱり気付いていたの?


「なぁ、胡桃。正直に話して?」


私は話すか隠し通すか迷う。


だけど、そう聞いてきたって事は、渉くんは私が呼び出されていた事を知っているんだよね?


「……渉くん、知ってたの?」

「知ってたっていうより、胡桃の様子がおかしいって、ずっと思っていたから。何かされてるんじゃないかって……」


そっか……


私、無意識に態度に出ていたんだ。


「なぁ、胡桃。話して?」


そう優しく聞く渉くん。