pure love

黙って聞いていた陸くんは


「そりゃぁ、女子大の方が惹かれるのであれば、その女子大を受けた方がいいだろうけど……」


「うーん……」と言いながら私を見る。


「そうだよね……」


やっぱり陸くんもそう思うよね。


「でも、うちの大学の学部も悪くないんだろ?胡桃ちゃんの行きたい学部がうちの大学に無いのなら、絶対女子大の方がいいと思うけど。行きたい学部があるんだったら、いいんじゃないの?」


私は陸くんにそう言ってもらえて、気持ちが少しラクになる。


「渉に話してみたら?あいつ、相談されるの待ってるよ?」


ガラガラ――


ちょうどその時、渉くんと若菜が戻って来た。