pure love

「お願いしてるでしょ。何とか言いなさいよ!」


ドンッ――


「胡桃!」


肩をドンッと押された私はバランスを崩す。


そんな私を若菜は支えてくれた。


何とかって……


倒れ込みはしなかったけど。


また何かされるんじゃないかと、怖くなる。


若菜、ごめんね……


「わかった……」


私は


“渉くんと一緒に過ごしたい”


“他の人と一緒に居てほしくない”


という感情より


怖くて、何されるかわからないから、自分を守る方を取った。