pure love

私は若菜をチラッと見る。


若菜も俯いて泣きそうになっていた。


若菜は私と違って可愛い。


だから、陸くんと付き合ってから、私みたいに呼び出される事はなかった。


何度も呼び出された事がある私ですら怖いのに。


きっと、若菜も怖いと思う。


「夜、五十嵐くん達の部屋に遊びに行くけど、いつも断られるんだから!!ねぇ、いいでしょ!!」


……夜?


渉くん達の部屋に、行ったの?


その言葉を聞いて、私はますます固まる。


何もない事は、わかっている。


でも……