pure love

食堂に入ると、そこには……


「胡桃!大丈夫なの?」


私を見た瞬間、繭花は駆け寄って来る。


「繭花、おかえり。もう大丈夫だよ?」

「胡桃、起きて大丈夫か?」


そう言いながら、私の所へ来た渉くんは、私のおでこに手を当てる。


私は渉くんに触れられるだけで、顔が赤くなる。


さっき、“抱き付きたい”なんて思っていたのだけど、渉くんに触れられるだけで、いまだにすぐ赤くなる。


「うん、もう大丈夫だよ。それに喉、渇いたから……」

「あっ、付けてくれたんだ」


そう言いながら、渉くんの手が私の耳元に触れる。


渉くんに触れられ、ドキドキしている私。


「うん。ネックレスとお揃いなんだね。ありがとう!」


だけど、嬉しい気持ちが溢れてきた私は、渉くんにぎゅっと抱き付く。


途中から、寮の食堂だという事を忘れて……