pure love

プルルル プルルル……


『もしもし?』

「もしもし、渉くん?ピアスありがとう!!」


渉くんが携帯に出た瞬間、私は話し出す。


『あぁ、あんなのしか用意できなくて、ごめんな』


「ううん、すごく嬉しいよ。渉くん、今どこに居るの?もう帰っちゃった?」


すごく嬉しかったから直接“ありがとう”って言いたかった。


そして、会ってぎゅっと抱き付きたくなった。


普段は恥ずかしくて、自分からそんな事は出来ないけど。


何か今日は、自分から抱き付きたくなった。


『いや、今、食堂に居るよ?』

「わかった。ちょっと待ってて」


私は電話を切り、パジャマの上にパーカーを羽織り、食堂に向かう。