pure love

帰り道――…


いつものように私達は寮まで送ってもらっていた。


別れ際に、


「明日、いつもの公園に11時な」


渉くんは、にこっと笑って言う。


「うん」


私は結局、渉くんが私の誕生日を知っているのかを聞けなかった。


あの場にいたって事は、知っているのだろうけど。


私の誕生日……


知っててくれているよね?


好きな人と一緒に過ごせるクリスマスイブ。


こういうイベントは、いつも家族か友達と過ごしていた。


今まで彼氏なんて、出来た事がない。


渉くんが、初めての彼氏。


だから、いつも以上にドキドキ、ワクワクしていた。