pure love

ガチャ――…


私が歌い終わった時、ドアが開く。


すると、若菜がケーキを持って入って来た。


その瞬間、みんなが一斉に歌い出す。


「Happy Birthday to you……」


私はびっくりし固まっていると


「胡桃、消して!」


繭花にそう言われ、ふぅーっとロウソクを消す。


「おめでとう!」


みんなに祝ってもらえ、私は嬉しくて涙が出てきた。


「ありがとう」

「水沢くんにクリスマスの話をした時、胡桃の誕生日も言ったら、『みんなでお祝いしよう』ってなったんだ。だから、今日の事、黙っててごめんね?」


若菜は私の耳元でそう言う。


私はもう一度「ありがとう」と言葉にする。


その後、ケーキを食べた私達は寮へ帰る事にした。