pure love

「はい、決まり!じゃぁ、曲入れるよー」


繭花はリモコンでピピッと曲を入れる。


ちょっと、繭花!

っていうか、勝手に曲を決めて入れてるし!

せめて歌うなら、自分で曲を決めさせて欲しかったな……


そんな事を思っていると、今、流行りの女性ボーカルの曲が流れてくる。


まぁ、繭花、私の歌える曲、知ってるからね。

私は緊張しながら、マイクを持ち、頑張って歌う。


顔も真っ赤になり、心臓もドキドキと早くなる。


あまりの緊張に、泣きそうになってくる。


とりあえず、私は頑張って、1曲歌いきった。


「胡桃ちゃん、上手いじゃん!」

「っていうか、なんで俺より先に言うんだよ!!」


渉くんは陸くんの背中をバシッと叩く。