わたしとあなたのありのまま ‥2‥



「仲いいね」

 朱莉ちゃんがクスリと笑いながら言うと、「どこが?」と返しつつ、田所も笑った。


 作業が完了したので、お礼を言いながら、早々にボタンを嵌めて『まな板』を隠した。

「おっせぇよ、何やってたんだよ?」

 田所に言われてようやく、今日、田所たちと約束をしていたこと思い出した。

「ゴメン、急用が出来ちゃって。
 今からまだ行かなきゃなんないとこあるし」

 言うと、予想どおり「どこへ?」と尋問が始まる。

 何て答えればいいのだろう。
 冬以との屋上でのやり取りは、田所に知られたくない。
 また傷つけてしまいそうで。


「野暮用だよ。
 できるだけ早く戻るから、照哉くんたちと待ってて」

 言って、教室出口へと駆け出した。
 綾子と照哉くんは、きっとまだ秘密の喫煙所(中庭)にいるはず。

 けれど、すぐに腕を掴まれ引き留められた。
 恐る恐る見上げれば、いつもの不機嫌顔が見下ろしていた。