わたしとあなたのありのまま ‥2‥



 冬以の両手首を掴んで、必死に抵抗したけれど無駄で。
 ブラウスを掴んだままグイと引き寄せ、冬以は私の露わになった胸に顔を埋めた。


「いたっ……」

 チクリと、乳房の少し上に痛みを感じて思わず声を上げた。
 その痛みが終わったと思ったら、冬以は乱暴に私を突き放して一歩下がった。

 背中をフェンスに叩きつけられ、全身に衝撃が走った。


 冬以はチャリっと小さな金属音を鳴らして、ズボンのポッケトから何か取り出すと、反対の手で私の手をそっと持ち上げ、それを握らせた。

「三年の『イイジマチカシ』にそれ、返しといて」

 さっきとは打って変わって優しい表情で言う。
 手の平をゆるゆると開いて、そこに視線を落とせば、『屋上』と書いた木の札が目に入った。

 屋上の鍵?