わたしとあなたのありのまま ‥2‥



 とうとう背中がフェンスに触れて、それ以上下がれなくなった。
 冬以も足を止める。
 これ以上近づけば、二人の身体は密着してしまう、それほどの至近距離だった。

 スッと冬以の右手が私の頬に触れ、咄嗟にそれを、はたき落した。

「触らないで!
 誰があんたなんかと!
 卑怯な手使って、私を呼び出しといて、
 用件はそんなくだらないこと?
 あんたなんか、顔も見たくないのに。
 付き合うなんて、全然考えられない」

 頭に血が上って、何も考えられなくなった。
 ただ、憤る気持ちをそのまま冬以にぶつけた。


「お前って、ほんとムカつくよ。
 そうやって、他人の気持ちなんか少しも考えないで言いたい放題」

 言って冬以は、私のブラウスの胸元を掴んだ。
 そうして勢いよく開く。
 ボタンが二つ、弾けて飛んだ。