「げっ、2時間待ち、マジか」 長蛇の列の最後尾に立てられた看板を目にした田所が、顔をしかめて言った。 「偉業を成し遂げるには、忍耐は必要不可欠。 仕方なかろう」 「何ソレ? 意味わかんねぇ。 バカじゃねぇの?」 田所の不機嫌バロメーターはマックスに。 私は励ましたつもりなのにな。 なんだかんだと言いながらも、私たちはその列に並んだ。 田所が、繋いでいた手の力を緩めたので、私は逆にギュッと握る。 離してなるものか。 そしたら田所は、ブンブンと腕ごと振り、全力で逃れようとする。