『とにかく出て来てよ』 「嫌だ、行かない」 当然じゃない、もう二度と会いたくない。 電話で話すことすら嫌なのに。 一方的に電話を切ってやろうと思った。 けれど、 『出て来てくれないなら、飛び降りるから』 冬以はまた意味不明な言葉を吐く。 ゆきさんはマンションの10階から飛び降りたのだと、田所が言っていたのをフッと思い出した。 慌てて昇降口へと走った。 そして、上履きのまま校舎の外へ飛び出した。 空を仰ぐように視線を走らせる。 居た。 東校舎の屋上に。