わたしとあなたのありのまま ‥2‥



 けれども山田は、私の気持ちなんかお構いなしで。
 そのマシンガントークは止まらない。

「せらちゃんは、今以上痩せたら困るから、控えめにしねぇとな。
 辛いけど耐えるしかねぇよな。
 愛、イコール、自己犠牲。
 これ、俺流恋愛方程式」

 言い終わると、キラリ、と微笑んでみせた。

 この男、どこまで私をイラつかせれば気が済むのだ。


「山田の性欲事情なんか、誰も聞いてないし。
 てか聞きたくない。
 もう本気でうっとうしいから、どっか行ってよ」

「秋山、俺らのラビュラビュが妬ましいんだろ?」

「何? 『ラビュラビュ』って?
 ばっかじゃないの?」


「やめなって、二人とも」

 見るに見兼ねたのか、聞くに堪えなかったのか、綾子が口を挟む。
 そして、私に冷たい視線を注ぎ、

「ほのか、トイレは?」

 と、余りの怒りにすっかり忘れていたことを、思い出させてくれた。

「そうだった。
 行って来る」

 ちょっとだけばつが悪くて、ボソボソと小声で呟き、すぐさま教室出口へ向かった。