わたしとあなたのありのまま ‥2‥



 私の気持ちなんか、一つしかない。

 最初からずっと。

 ずっとずっと田所だけを……
 自分でも呆れるほどに想い続けてきた。


 恋い焦がれて、愛しくて仕方がなくて、心と心がほんの少し触れるだけで、舞い上がるほどに嬉しくて。

 身体を重ねれば、温かで優しい田所の体温に私の中は幸福感で一杯になった。
 もういつ死んでもいいとさえ思った。



 もう迷いもない、迷わない。

 けれどそれを今、どう言葉にすれば良いかわからない。
 やっぱり日本語は難しい。



「早く答えて。
 俺、死にそう」

 メソメソ泣いているくせに、ほんのり不満色をその顔に滲ませて田所が文句を言う。