また目の奥がじんと熱くなって。 もう田所の為になんか、一滴だって涙を流すものかと必死で堪えた。 けれど―― 泣き出したのは田所の方だった。 ポロン、と。 左目から綺麗な雫が一つ、田所の足元に落ちる。 思わず、田所の顔をジッと見詰めた。 あんまり驚いたから、さっきまでの怒りが一瞬にして吹き飛んで消滅して。 代わりに変な罪悪感が湧いてきた。 鼻を一つすすると、田所は苦しげな声で小さく吐き出した。 「日替わりランチじゃ……ねぇよ」 拾うとこ、そこ? と、やっぱり呆れた。