「ほのかは?
ほのかはもう、俺の傍に居たくねぇの?
俺がこんなだから、幻滅した? 嫌いになった?」
「何それ? ホント、何なのそれ?
私の気持ちとかそんなの、関係ない。
今はそういう話をしてるんじゃない、わかんないの?
昨日は傍に居るのが辛いって言ったくせに、今日は傍に居たいとか訳わかんない。
なんでそんなコロコロ変わんの?
田所の気持ちは日替わりランチなの?
どうせ明日になったら、やっぱしんどいとか言うんでしょ?
もううんざりなんだってば。
これ以上田所なんかの為に泣きたくない、涙がもったいない」
一気にしゃべったから軽く息が切れた。
呼吸を整えながら、どうしてここまで言わないと田所はわからないのだろうと悲しくなった。
駄目な子を持つ母親の気持ちって、こんな感じかもしれない。



